注意深く計画された267kmのフライト
Published on:
14 Apr 2013
以下にポール自身の言葉による、彼曰く”単に幸運であっただけは無い”感動的な春のフライトの話を掲載します!トラックログはここでチェック。
そのアイデアは、北フランスの空域に関するミ―ティングから始まった。そこで私はパリからリール間でシャンパーニュ―アルデン地方のレタンから海岸まで続くオープンな空域を発見した。1週間後、予報は東よりの風で最初の春のグッドフライトが期待できるコンディションとなった。もちろんそれほどの長距離を達成するにはまだ早過ぎるとは思ったが、その挑戦がまだ頭の中に残っていた私は(他の多くの者と同様)、飛ばないわけにはいかないと判断した。私は回収ドライバーを調達した―翌日7:30に手術をするために仕事に行かなければならなかった...
テイクオフにつくと最初の積雲が発生しており、すぐにテイクオフの準備にかかった。うまい具合に上昇して離脱するのは簡単であったが、私と2人の仲間のフライトは10kmを過ぎたあたりから本格的に始まった。良さそうに見えた積雲は消滅し、高度が低くなりランディングまじかとなった、あまりほめられたことではない...と、幸運にもその状況から何とか抜け出すことができ、海への道を地図で確認し始めた...
寒気が入り込み、フライト中いたるところで寒かった:ヒートグローブをしていたにも関わらず指先は凍りついた。このコンディションが恐らく海岸へ行くと言う同じ野心的な目的を持っていたウイムとフィルの疲労の原因となったと思われる。しかしながらこの目的が私を後押しし、先を急がせ、足をのばしアクセルを踏み続けさせ、強いサーマルのみを使い続けた。
私は寒さを無視し。疲労も気にせず、進むにつれ私の位置を回収者に知らせることだけを考えた。
フライトは4つのパートに分けられる:
始めのパートでは、積雲が多く存在していた―道程は容易で先へ進むのは楽であった。
2番目のステージでは、積雲はほとんどなくなり、ブルーの中を進まなければならずあらゆるリフトを使った。ウイムトフィルを見失ってしまった...
3番目のステージの直前、積雲が完全に復活し、前進速度は加速した。このパートは力強かった。
日が傾くにつれ高層雲が張り出してきた。最後のビッグリフトは海から50kmのところで、そこからファイナルグライドに入った。素敵なフライトではあったが海に到達すると言うマジックは起きなかった...
グレーで何の変化もない空は、私のフライトを追求する希望を与えてはくれそうもなかった。しかしながら、このミルクのような大気の中で鳥が道を示してくれた。残りの距離を進んだのは、この平穏な雰囲気の中であった。使えるリフトは全て使い切りファイナルグライドに入り、オパール海岸の白い断崖の到達した。忘れられないフライトだ。
7時間半で267km、疲れきって寒さに震えて着陸したが...嬉しかった!
―ポール・シュミット